【光明追想】
中国科学院院士、我が国の著名な工学化学者、中国科学院大連化学物理研究所研究員の袁権氏は、病気の治療が効かず、2023年10月29日に大連で死去した。享年90歳。
袁権氏は、1934年11月2日に上海で生まれ、1960年に中国共産党に入党した。1956年に浙江大学化学工学科を卒業し、1960年に中国科学院石油研究所(現中国科学院大連化学物理研究所)の大学院を卒業後、事務所に留まり、主任、副所長、所長、学位委員会主任、学術委員会主任を歴任した。1991年に中国科学院院士(学部委員)に選出された。中国化学工業学会、中国石炭学会など7学会の理事、常務理事、副理事長を務めた。
袁権氏は長期にわたり化学工業分離と化学反応工程の研究に従事し、我が国の膜科学の創始者の一人であり、精密精留と重水分離、宇宙燃料電池システム、活性不均一分布触媒、微反応技術、膜反応と膜反応器理論などの分野で開拓的な研究を行い、その科学研究成果は国内外で重要な影響を持っている。全国科学大会賞、国家自然科学賞三等賞、国家技術発明賞二等賞、何梁何利基金科学と技術進歩賞、国家に際立った貢献をした中青年専門家などの多くの奨励と栄誉を獲得し、1999年に「二弾一星」表彰大会に招待されたことがある。(光明日報全メディア記者李苑)