【光明追想】
植物分類学者、中国科学院院士、中国科学院植物研究所研究員の王文采氏は、病気の治療が効かなかったため、2022年11月16日に北京で死去した。96歳だった。
王文采氏は、1926年6月5日に山東省済南市で生まれ、1949年8月に北京師範大学生物学部を卒業し、学校に残って教員を務め、1950年3月に中国科学院植物分類研究所(現中国科学院植物研究所)に転入し、1993年に中国科学院院士に選出された。
王文采は我が国の植物分類学と植物地理学分野のリーダーの一人であり、世界的に有名な植物分類学者でもある。彼は中国植物区系に対して広範で深い研究を展開し、28の新属約1370の新種を発表し、東アジア植物区系の16の間欠分布様式と3つの移転ルートを提案し、キンポウゲ科、チコリ科、イラクサ科などの類群分類研究の集大成者である。彼は先頭に立って『中国高等植物図鑑』を編集研究し、『中国植物志』の主要な完成人の一人でもあり、中国植物資源の家底を把握し、我が国の農林・牧畜業の発展を推進するなど重要な貢献をした。
王文採は中国植物分類学の分野で70年以上苦労してきたが、一生心に余裕がなく、著述が豊富である。「目標が近づくにつれて困難も増え、ステップごとに目標と見なし、ステップとして機能させなければならない。一人一人が余裕を持って既定の目標に沿って自分の道を歩き続けてほしい」と自身の経験をもとに後学を教えた(光明日報全メディア記者・李苑)