【光明追想】
中国科学院院士、地下水動力学者、水文地質教育学者、南京大学教授の薛禹群氏は、病気の治療が効かず、2021年6月29日に上海で死去した。享年90歳。
薛禹群は、1931年11月2日に江蘇省無錫で生まれた。1952年に唐山工学院を卒業し、1957年に長春地質学院大学院を卒業した。1999年に中国科学院の院士に選出された。南京大学地球科学系水文地質研究室、環科所地下水資源及びその保護研究室主任、教授、博士指導教員を務め、中国地質学会水文地質専門委員会副主任、国家自然科学基金会評議グループメンバーなどを兼任した。
薛禹群は地下水の研究に特化し、3次元熱量輸送モデルと海水侵入潜水含水層の数値モデルを構築し、「降雨侵入と潜水面の変動が侵入水質に与える影響」という2つの難題を克服し、国際的に「潜水含水層条件下の海水侵入モデルを発展させた」と評価されている。
薛禹群は長期にわたって水文地質学の研究に従事し、治学は厳格で、「科学研究は想像に頼ってはならず、観測データは少しも偽物ではない」と堅持した。彼はよく学生に「学問をするには、まず人間として、おとなしい人として、国を志す人として」と警告した(光明日報全メディア記者李苑)