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光明日報北京6月12日電記者楊舒中国農業科学院作物科学研究所によると、このほど、同所のイネの優れた種質資源の革新利用革新チームは北京大学現代農学院と協力し、初めて一般野生イネの単倍型無間隙染色体ゲノムを組み立て、野生イネの種質資源の優れた遺伝子発掘利用と種質革新のプラットフォームを構築し、そして肝心な耐塩と抗稲疫病遺伝子に対して鑑定を行い、我が国の野生稲の種質資源の発掘と利用に技術的支持と選択可能な遺伝子を提供し、関連成果は国際定期刊行物「自然・通信」に発表された。
イネは人類の重要な食糧作物の一つであり、耕作と食用の歴史は非常に長い。イノベーションチームの専門家によると、人類が現在広く栽培している栽培水稲は、長い歴史の中で一般の野生水稲が馴化してきたものだという。しかし、この馴化の過程で、野生のイネが持っている大量の優れた遺伝子が失われたり、弱まったりしており、これらの優れた遺伝子は育種家にとって貴重な遺伝子資源である。野生イネゲノムの高度な複雑性を考慮して、野生イネ遺伝子の発掘に利用できる効率的なプラットフォームの構築が急務であり、これは野生イネ資源の利用とイネ品種の改良に重要な意義を持つだろう。
これにより、研究チームは遺伝子技術を利用して、総合抵抗性に優れた中国の一般野生稲Y 476をベクターとして、初めて単倍型無隙間染色体ゲノムを組み立てた。研究者はこのゲノムを基礎に、それぞれヤナギ「9311」とうるち米「日本晴」を受容体親本とし、Y 476をドナー親本とする全ゲノムをカバーする2セットの染色体断片置換系を構築し、野生イネの優れた遺伝子を高スループットで鑑定発掘できるプラットフォームを構築した。同時にこのプラットフォームを用いて耐塩関連遺伝子と抗イネコレラ遺伝子を同定した。この研究は野生イネの遺伝子マイニングに効率的なプラットフォームを提供し、イネの資源利用と品種遺伝改良に先進的なツールを提供し、野生イネの機能ゲノム学研究を加速させる。
「光明日報」(2024年06月13日08版)
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責任編集:李伯璽]