イスラエル首相執務室のウェブサイトによると、ネタニヤフ首相は現地時間20日、イスラエルに対する国際刑事裁判所の管轄権はなく、カリム・カーン検事の行為はイスラエルのパレスチナ・イスラム抵抗運動（ハマス）への「正義の戦争」を阻止しないと発表した。

国際刑事裁判所のカリム・カーン検事は現地時間20日、イスラエルのネタニヤフ首相、イスラエルのギャラント国防長官、ハマス指導者3人の逮捕状を国際刑事裁判所に申請していると発表した。

ネタニヤフ氏によると、カリム・カーン氏がイスラエル指導者に対する逮捕状を申請することを決めたのは「歴史的な道徳的暴行」だという。イスラエルは引き続き国際法を完全に遵守した方法でこの戦争を開始し、罪のない民間人を被害から守り、ガザ地区で必要な人が人道的援助を受けることを確保するための「前例のない」措置を継続すると述べた。

イスラエル・タイムズ紙は20日、イスラエルを公式訪問するために国際刑事裁判所の関係者を20日夜から招待する予定で、カリム・カーン氏のイスラエル公式訪問を計画していると報じた。

また米ホワイトハウスのウェブサイトによると、バイデン米大統領は20日、カリム・カーン氏がイスラエル指導者の逮捕状を申請したことに「衝撃的だ」と発表した。彼は、イスラエルとハマスには対等な関係はないとし、「私たちは常にイスラエルと一緒に立って、その直面する安全上の脅威に共同で対応する」と述べた。

米CNNテレビによると、マイク・ジョンソン下院議長は20日、声明で、国際刑事裁判所を罰するための制裁を含むすべての可能な措置を議会が審査しており、指導部がこの行動を推進し続けた後に結果に直面することを確実にしていると指摘した。彼は、国際刑事裁判所がイスラエルの指導者を脅かすことを許可すれば、米国の指導者は次の脅威の対象になる可能性があると述べた。

AP通信によると、国連事務総長のディジャリック報道官は20日、過去2週間で90万人以上がガザ地区からの脱出を余儀なくされ、同地域の人口の約40%を占めていると明らかにした。

ディジャリック氏によると、ガザ地区の75%を超える地域は現在までにイスラエル軍の疎開令の範囲内にあるという。彼は、1万人以上のパレスチナ人が「極めて劣悪な生活条件」を経験しており、十分な食料、水、避難所、医療サービスがないと述べた。

パレスチナの公式通信社ワファーによると、イスラエル軍によるガザ地区への攻撃は過去24時間で106人が死亡した。昨年10月に新たなパレスチナ紛争が勃発して以来、ガザ地区でのイスラエルの軍事行動では3万5000人以上が死亡し、7万9000人以上が負傷した。

またロイター通信によりますと、国連人道主義事務協調庁のエドム・ウォソルヌ長官は20日、ラファ港の閉鎖が続いているため、ガザ地区のパレスチナ人に提供された食料や薬品がエジプトに堆積していると警告しました。記事によると、エジプト側は20日、イスラエルの軍事行動が援助活動に脅威を与えているため、この港は閉鎖されたと明らかにした。