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ケトンを生やす食事や器官の老化を加速させる

2024年05月22日08:55ソース:科学技術日報

米国の科学者が展開したマウスの実験によると、ケトン食生活はマウスの心臓、腎臓、肺、脳内に損傷した細胞を蓄積させ、臓器の老化を加速させ、心臓病、がんなどの病気にかかるリスクを高めることが明らかになった。関連論文は17日に出版された「科学的進展」誌に発表された。

生ケトン食は低炭水化物、適量のタンパク質、高脂肪に従う食方式である。多くの人がダイエットや血糖コントロールのためにこのような食事方式を採用しているが、その健康影響の研究結果には喜びと悲しみが半々になっている。

詳細については、テキサス大学健康科学センターチームが6匹のマウスに3週間生ケトンを与えた。これらのマウスのカロリーの90%以上は脂肪由来であり、1%未満は炭水化物由来である。対照群は標準的な食事に従い、そのうち17%のカロリーは脂肪、58%は炭水化物から来ている。

チームはその後、マウスの心臓、腎臓、肝臓、脳組織のサンプルを分析し、老化細胞を探した。細胞が損傷して正常に機能しないと、老化細胞になる。これらの細胞は体の組織内をさまよって毒素を放出し、炎症を引き起こす。

結果:標準飲食マウスと比べて、ケトン飲食マウス器官中の老化細胞は明らかに多い。例えば、ケトン食マウスの腎臓内細胞老化マーカーの数は正常食動物の4倍である。老化細胞の数は年齢とともに増加することから、これらの発見は、ケトン食が臓器の老化を加速させ、心臓病、がん、II型糖尿病などの病気にかかるリスクを高める可能性があることを示している。研究によると、マウスを再び標準的な食事に従わせることで老化細胞の数が減少することも明らかになった。

研究チームは、生ケトン食は場合によっては有益かもしれないが、すべての人には適していないと指摘している。

(担当:喬業琼、李楠樺)